福岡県民のみなさん、他県の人に「福岡のおすすめ観光地はどこ?」と聞かれたらちょっと困りませんか。
実際に、なるほど福岡が独自に行ったアンケートによると「福岡に住んでるうえで足りないものは?」という回答の第2位として「代表的な観光スポットがない」ことが挙げられました。
本記事では、福岡に観光地がないと言われる理由を9つピックアップ!福岡県民の方は「たしかに〜!」と共感してもらえるはずです!
実は福岡も観光都市として人気を集めている
「観光地がない」と言われる福岡ですが、観光都市としての人気は高いのです!
観光庁の「旅行・観光消費動向調査」を元にした調査によると、福岡県は日本人の国内旅行先ランキング(※)で第6位です。
1位〜5位には、東京、大阪、千葉、神奈川、北海道など観光地として有名な都道府県が名を連ねており、福岡も観光都市として人気が高いことが分かります。
福岡で人気の観光スポット
- 太宰府天満宮
- 糸島エリア
- 福岡タワー
- 門司港レトロ
- 小倉城
2022年には、222店舗が出店する大型ショッピングモール「ららぽーと福岡」や地下鉄天神駅直結の飲食ゾーン「天神イナチカ」、アウトレットや科学館などの複合施設「ジ・アウトレット北九州」など福岡の新しい観光スポットが次々と誕生しています!
なるほど福岡では、定番から穴場まで福岡の観光スポットを100箇所ドドンとご紹介しています!この記事を見れば「福岡に観光地が少ない」というイメージはひっくり返るでしょう。
※アンケートの詳細:2019年における各都道府県の訪問者数順のランキング。福岡県の訪問者数は3543万人であった。
福岡に「観光地が無い」と言われてしまう理由あるある
観光都市としての人気も高いのに「観光地がない」と言われるのはなぜ…?
観光都市としての人気が高いにもかかわらず、福岡に「観光地がない」と言われる理由を、なるほど福岡編集部で考えてみました。
福岡に「観光地が無い」と言われてしまう理由あるある
- グルメの街として浸透しているから
- 他県へ移動するための出発地になりがち
- 地元の人が福岡観光に詳しくない
- 絶景と呼ばれる観光資源が少ない
- 電車の沿線にある街の規模が小さい
- 全国的に有名な温泉街が無い
- 子どもが遊べる大型遊園地が無い
- バス文化が発達しすぎて周遊しづらい
- 大人が遊ぶ街のイメージが強い
①グルメの街として浸透しているから
福岡県民は「福岡のおすすめの観光は何?」と聞かれると「観光するところはそんなにないけど、美味しいものを食べるのがいいよ!」となってしまいがちです…。
ずばり理由は、福岡には美味しいグルメが多すぎるから!
福岡には観光地がないというイメージを持っている地元民は、ついつい観光スポットより福岡グルメを推してしまうのです。
とんこつラーメン、もつ鍋、水炊き、明太子など、他県民から見ても福岡は「グルメの街」として浸透しています。実際に、観光よりも「福岡グルメ」を福岡旅行の目的とする観光客も多いでしょう。
②他県へ移動するための出発地になりがち
福岡は、九州の各県へ行くための出発地になりがちです。
九州最大級のターミナル駅「博多駅」からは、熊本や大分、長崎といった九州の各県に行く電車が出ています。
また福岡の中心地から空港までは地下鉄で10分以内と非常に便利なのですが、その分ゆとりを持って他県の温泉街や歴史がある観光地へと行けてしまうのです。
さらに「アジアの玄関口」でもある福岡は、韓国へも約1時間半で行けちゃいます…!
交通アクセスが良く利便性が高いことから、観光客が福岡にとどまらず、九州・アジアへと旅立っていってしまうというわけです。
③地元の人が福岡観光に詳しくない
福岡には観光地があんまりない、みたいなイメージがありますが、案外地元民が故に知らないだけで、ちょこちょこ改善されているんだなぁ、と思ったり思わなかったり(´ω`) pic.twitter.com/2eIbzf1f0D
— ようすけ[10月下旬呪術&マタフォト] (@ebisennin3) October 11, 2022
福岡県民に「福岡の観光地といえば?」と聞くと、言葉に詰まる人が大半です。
例えば、福岡の定番観光スポットとしてよく挙げられる屋台は、地元民は普段行きません。福岡タワーや小倉城なども「小さい頃には行ったけど…」という人が多いのではないでしょうか。
個人的には、福岡の地元民が詳しいのは、観光スポットよりもグルメやカフェなど日常生活で行く場所が多いように思います。
普段から観光スポットに馴染みがないので、口コミでも広まりづらく、地元民が福岡観光に詳しくないのでしょう。
一方、グルメやカフェなどに詳しい分、福岡県は若者からの人気が非常に高いです。実際に、20代の人口増加率は全国1位となっています。
④絶景と呼ばれる観光資源が少ない
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福岡には、絶景といわれる観光資源があまりありません。
もちろんゼロというわけではなく、福津市の「かがみの海」や神秘的な「篠栗九大の森」、新日本三大夜景に選ばれた北九州市の「皿倉山」などの絶景スポットはあります。
しかし、富士山や北海道の大自然のような「一生に一度は観たい!」と言われる絶景スポットに比べると、やや規模が小さめです。
近年人気を集めている「糸島エリア」や、CMでも話題となった「光の道」がある宮地嶽神社も、絶景単体を目的に観光するというよりは、絶景+近隣のカフェやお店をセットで観光する人が多いです。
⑤電車の沿線にある街の規模が小さい
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福岡に観光地がないと言われている理由の1つとして、電車の沿線にある街の規模が小さいことも考えられます。
例えば、東京では原宿や秋葉原など、駅周辺が街ごとに特色を持って発展しており、観光スポットとなっています。
一方、福岡はバス文化が発達しており、街ごとの駅ビルや駅地下の規模が小さめです。
観光地として栄えているのは、中心地であれば博多、天神、中洲、郊外であれば太宰府くらいでしょう。そのほかの駅周辺は住宅街のイメージが定着しています。
⑥全国的に有名な温泉街が無い
九州の温泉街といえば、大分の別府や湯布院のイメージが強く、福岡に温泉街があることを知らない人も多いでしょう。
そのほかにも、熊本の黒川温泉、佐賀の嬉野温泉など、温泉の地として有名な九州では「福岡=温泉」というイメージはほとんどありません。
下記のとおり、福岡県内にも温泉街は多数あるのですが、福岡県民も詳しく知らないのが実情です。
⑦子どもが遊べる大型遊園地が無い
かしいかえんもなくなってスペワもない今、福岡には遊園地がないのでは…?あったっけ…?
— らなおー👑ジョディ (@Nao_Z33_9) December 30, 2021
2018年に閉園した「スペースワールド」や2021年に閉園した「かしいかえん」など、福岡では近年遊園地の閉園が相次ぎ、子どもが遊べる大型遊園地がなくなりました。
太宰府天満宮近くの「だざいふ遊園地」や、2022年にオープンしたららぽーと福岡にある「キッザニア福岡」はありますが、規模は小さめです。
遊園地で遊びたい場合、長崎のハウステンボスや大分のハーモニーランド、城島高原パーク、熊本のグリーンランドなど、他県に行く人が多いでしょう。
⑧バス文化が発達しすぎて周遊しづらい
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福岡はバス文化が非常に発達しています。
福岡の代表的なバス会社である西鉄バスは、バスの保有台数が2,435台と全国トップクラスです。中心地から郊外にかけてさまざまなエリアでバスを運行しています。
バス文化が発達している分、福岡は都市規模の割りに電車の本数が少ないです。東京の山手線や大阪の環状線と比べると、福岡は周遊しづらいという側面があります。
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福岡を周遊するなら「福岡オープントップバス」がおすすめです。屋根のない2階建てバスに乗り、福岡の観光地を周遊します。
オープントップバスには、海沿いの絶景を楽しめる「シーサイドももちコース」、櫛田神社や福岡城跡などを巡る「博多街なかコース」、福岡タワーや夜景を楽しめる「福岡きらめきコース」の3つがあります。
⑨大人が遊ぶ街のイメージが強い
福岡市にある歓楽街「中洲」は、西日本一の歓楽街です。屋台や風俗街も発展しています。
また福岡は、人口1,000人あたりのレストラン数は、世界第4位です。1位〜3位は、東京、パリ、ミラノで、世界の食の都にも匹敵するレストランの多さであることが分かります。
上記の理由から、福岡は大人が夜に飲んで食べて楽しむイメージが強く、連泊して観光地を巡るといったイメージはあまりありません。
歴史から学ぶ!福岡が「観光都市」としてまだ浸透できていない理由を推測!
福岡の歴史から「観光地ない問題」を読み解きます!
福岡に観光地がないと言われる理由を、福岡の歴史から推測しました!
福岡が「観光都市」としてまだ浸透できていない理由を推測!
- 元々は炭鉱の町として発展してきたため
- 観光地として人気エリアの歴史が浅い
元々は炭鉱の町として発展してきたため
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福岡は、元々炭鉱の街です。明治から昭和にかけて鉱業が栄え、日本の近代化を大きく支えました。
福岡には、筑豊、三池、糟屋など全国有数の炭鉱が多数あり、筑豊炭田に隣接する八幡製鉄所や、糟屋炭鉱の石炭を西戸崎に運ぶための西鉄香椎線など、鉱業発展のために作られた施設が多いのです。
三池炭鉱、八幡製鐵所関連の施設は「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されています。
元々炭鉱の街として栄えていたため、地元福岡県民にとっては観光地のイメージがあまりないのかもしれません。
観光地として人気エリアの歴史が浅い
福岡の観光地として人気の「門司港レトロ」や糸島エリアは、実は古くからある観光地ではありません。
門司港レトロのグランドオープンは平成7年です。平成2年にJR九州が隠れた観光地を探す企画で門司港を紹介し、ボランティアガイドの育成や歴史的建造物の修復など、官民一体となって整備を行ったという歴史があります。
福岡のおしゃれ観光スポットとして人気の糸島エリアは、90年代以降、海岸で野外フェスが開催されたことから注目を集めました。
綺麗な海、絶景、福岡市からのアクセスの良さが相まって、福岡の一大観光地として成長しています。
上記のように、福岡の観光地は、観光地としての歴史は浅いです。このことが、福岡に観光地がないというイメージに繋がっているのではと考えました。
『天神ビッグバン』や『博多コネクティッド』で福岡がさらに盛り上がることに期待!
今後、福岡の観光はどんどん進化していきますよ〜!
福岡の中心地・天神と博多の再開発計画「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」によって、福岡はさらなる発展を遂げている最中です。
天神ビッグバンで何が変わる?
- 都市ビルの建て替え
→天神ビッグバン第1号として「天神ビジネスセンター」が2021年10月開業! - ザ・リッツ・カールトン福岡開業(2023年春予定)
- 都市回遊空間の整備 など
天神ビッグバンでは、ビルの建て替えや公園、地下道路の整備などが行われています。ホテルやオフィスビル、商業施設なども多数開業される予定です。
博多コネクティッドで何が変わる?
- 都市ビルの建て替え
- ANAクラウンプラザホテル福岡の建て替え
- 地下鉄七隈線の延伸(2023年3月開業予定) など
博多コネクティッドでは、「九州の陸の玄関口」としての機能を高めるため、地下鉄七隈線の延伸やはかた駅前通り再整備、都市ビルの建て替えなどが行われています。
福岡の中心地である天神・博多の再開発によって、福岡の住みやすさはもちろんのこと、観光地としての人気も高まりそうです!
まとめ|魅力あふれる福岡の街よ、観光地として広まれ!
福岡の魅力を知ってほしい!
福岡に観光地がないと言われる理由を、なるほど福岡なりに予想しました。個人的には、私たち地元民が観光地に詳しくないことが大きな理由のように思いました。
天神ビッグバンや博多コネクティッドによって、福岡は今後さらなる発展を遂げます。
まずは地元民が福岡の観光地に足を運び、広めていくことも「福岡観光地ない問題」を解決するかもしれません。
なるほど福岡の記事を参考に、福岡の観光地に足を運び、福岡の魅力を県外…いや世界に広めていきましょう!