福岡県は、移住先として全国でも人気の街です。食べ物が美味しいことや、都会と自然のバランスも良いことなどの理由から福岡へ移住する方も増えています。
2022年には、九州地区に初出店となる大型商業施設「ららぽーと福岡」が誕生し話題となりました。さらに「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」など、県を挙げての大規模な事業計画も進行中です!
今回は福岡に移住して8年の筆者が、発展を続ける福岡の魅力とともに福岡の移住支援制度などを詳しくご紹介していきます。
Uターンで関東から地元福岡に戻る方も、東京から福岡へIターンで来る方も必見の記事です!
福岡は移住したい人気の県として常に上位にランクイン!
福岡県は、移住したい人気の県として常に上位にランクインしてます。
人口の推移がそれを物語っており、昭和45年の国勢調査以降、人口は増加し続けています。
令和2年の国勢調査では福岡県の人口は、5,135,214人(令和2年10月1日現在)で、前回(平成27年)調査から33,658人増加しました。
参考:福岡県庁ホームページ
また、福岡は移住地としての魅力を表すランキングでも上位です。
ランキングで見る福岡の魅力
- 病院数(全国4位)
- 国が指定する史跡・名勝・天然記念物の数(全国3位)
- 「子育て応援の店」登録店舗数(全国2位)
- 人口10万人当たりの常設映画館数(全国1位)
- 外国航路の年間乗降客数(全国1位)
病院数の多さや子育てのしやすさ、交通の便の良さなどで全国的に上位にランクインしています。
福岡に移住する人のための補助金一覧
福岡県が行っている移住者への支援金制度を3つご紹介します。
福岡に移住する人のための補助金一覧
- 三大都市圏からの移住者への支援金
- 福岡市空き家活用補助金
- ふくおかよかとこ起業支援金
三大都市圏からの移住者には100万円
三大都市圏から福岡県に移住し、移住支援金の支給要件を満たす方に、移住支援金を支給します。
参考:福岡県庁ホームページ
三大都市圏(東京圏、名古屋圏、大阪圏)から対象の市町村に移住すると、もらえる支援金です。
移住元で直前の10年間のうち通算5年以上在住していることや、就業や起業についてのいくつかの要件があります。
単身では60万円、世帯での移住では100万円の支援金です。さらに子ども一人につき30万円の追加支援もあります。
要件を満たす移住先対象の市町村に、福岡市は入っておりません。
福岡市空き家活用補助金
人口減少や少子高齢化が進む地域における定住化の促進を図るため、一定の要件を満たす空き家の改修に係る工事費用等の一部を補助します。
参考:福岡市ホームページ
空き家を取得し、居住用として改修される方などを対象にした補助金です。改修工事等にかかった費用に対して最大100万円が支給されます。
対象物件は、指定区域にあり1年間以上利用されていない空き家です。空き家を10年以上活用することが条件となります。
福岡市限定の補助金制度です。
ふくおかよかとこ起業支援金
福岡で新たにビジネス、起業したい人向けのサポートです。起業に要する経費に対して、補助金を支給して事業の立ち上げを支援してくれます。
申し込み後、書類審査やプレゼン審査を通過すると最大200万円が交付されます。
福岡市内で独身や一人暮らしに人気の街
福岡市は飲食店や商業施設が多く、単身世帯や学生の一人暮らしに人気です。
エリアによって魅力が異なります。今回は4つのエリアに分けてご紹介します。
福岡市内で一人暮らしにおすすめのエリア
- 雑貨屋さんやカフェが立ち並ぶ|薬院・今泉エリア
- 大濠公園や県立美術館が近い|赤坂・大濠エリア
- グルメが好きな人におすすめ|春吉・住吉エリア
- 家賃が安くこれから発展する街|大橋・竹下エリア
雑貨屋さんやカフェが立ち並ぶ|薬院・今泉エリア
薬院・今泉エリアは、福岡市の中心部である天神駅から徒歩圏内にあります。
おしゃれな雑貨屋やカフェなどが多く、人通りも比較的多いため、女性の一人暮らしにおすすめのエリアです。
都心部に近く地下鉄などの交通の便も良い分、家賃は少し高めの物件が多いです。
薬院・今泉エリアには流行の新しいお店が続々とできるため、休みの日のお出かけが楽しくなるでしょう。
関連記事:薬院で人気のおしゃれランチ特集!お昼に行列ができるような有名店だけをピックアップ
大濠公園や県立美術館が近い|赤坂・大濠エリア
赤坂・大濠エリアは、天神駅から地下鉄で1~2駅の場所にあります。
オフィスや飲食店が多く活気がありながら、自然豊かな「大濠公園」や「福岡市美術館」など落ち着きもあるエリアです。
国体道路から続く「赤坂けやき通り」は、人気の飲食店が立ち並び、グレードの高いマンションも多くあります。ライフワークバランスを求めている方にはピッタリのエリアです。
天神ビッグバンで盛り上がる天神エリアのすぐ近くということもあって、ますます発展していくエリアでしょう。
関連記事:“八女茶と日本文化”がコンセプトの『大濠テラス』が魅力溢れすぎてた!和風モダンな建築やランチが人気
グルメが好きな人におすすめ|春吉・住吉エリア
春吉・住吉エリアは、天神と博多の間に位置するエリアです。九州一の歓楽街である中洲にも歩いていけます。
春吉・住吉エリアは、飲食店が豊富で居酒屋や立ち飲み屋など、こじんまりとしたディープなお店が人気です。グルメが好きな方や単身のサラリーマンの方には魅力的なエリアでしょう。
休日には、ショッピングや映画を楽しめる大型ショッピングモール「キャナルシティ博多」があります。その一方で、博多の台所と呼ばれる「柳町連合市場」もあり、生活がしやすいエリアです。
関連記事:【福岡屋台】福岡おすすめの博多屋台|福岡で人気の美味しい人気屋台【博多・中洲・天神エリア】
家賃が安くこれから発展する街|大橋・竹下エリア
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大橋・竹下エリアは、福岡市の都心部から南側に位置します。天神や博多から電車で10分程度と交通の便が良く、家賃も比較的安いエリアです。
駅周辺にはスーパーや家電量販店などがそろっており、買い物には困りません。また、飲食店も多く日常生活をしやすい街です。
家賃はまだ安いですが、「ららぽーと福岡」の開業や駅ビルのリニューアルで、これから発展が見込まれるエリアでしょう。
ファミリーでの移住におすすめの市町村
福岡県内の60市町村の中から、ファミリーでの移住におすすめの市を厳選して4か所ご紹介します。
ファミリーでの移住におすすめの市4選
- 福岡市
- 北九州市
- 糸島市
- 那珂川市
家族連れでも住みやすい『福岡市全域』
福岡市は、一人暮らしにもおすすめですが家族連れでも住みやすい街です。
家族で住みやすいエリアを3か所ご紹介します。
家族で住みやすい福岡市内のエリア3選
- 閑静な住宅街として人気|平尾・高宮エリア
- 学生の街で私立中・高校が多い|西新エリア
- 再開発が進み地下鉄が便利になる|六本松エリア
閑静な住宅街として人気|平尾・高宮エリア
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平尾・高宮エリアは、西鉄天神駅から電車で約5分の場所にあります。
一軒家や大手企業の社宅が多く、東京の白金や田園調布、神戸の芦屋といった高級住宅街のようなイメージです。
高宮通り沿いには、スーパーや雑貨店など生活に便利な施設が充実しています。また平尾駅周辺には古い建物をリノベーションしたカフェも点在しており、おしゃれなエリアとしても人気です。
県内有数の進学校である「筑紫丘高校」もあり、文教地区としての一面もあります。
学生の街で私立中・高校が多い|西新エリア
西新エリアは、天神・博多といった都心部から西側に位置するエリアです。福岡市営地下鉄も通っており、天神からであれば約7分で到着します。
2019年に、地下鉄西新駅直結の商業施設「プラリバ」がオープンしました。地下にはスーパーがあり、生活用品店や飲食チェーン店も充実しています。
また、西南学院大学や修猷館高校、西南高校、福岡工業高校など学校が多いエリアです。
西新といえば、東西に約1.5kmと続く昔ながらの「西新商店街」です。居酒屋や食堂などが軒を連ね活気で溢れています。※関連記事:福岡で有名な商店街
再開発が進み地下鉄が便利になる|六本松エリア
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再開発が進む六本松は、福岡市でも人気の高いエリアです。2023年の福岡市営地下鉄七隈線の延伸に伴い、博多からの交通もスムーズになります。
六本松の賑わいは、2017年にオープンした「六本松421」が中心となっています。「福岡市科学館」や「蔦屋書店」をはじめ、スーパーなどが入っている複合施設です。
駅周辺にはおしゃれなカフェやパン屋、リーズナブルな居酒屋といった幅広い世代が利用しやすい飲食店が集まります。
駅周辺には新しいマンションが多く建設されているため、若いファミリー層におすすめのエリアです。
子育て支援や待機児童の悩み解消なら『北九州市』
北九州市の魅力
- 子育てしやすい環境
- 充実した公共交通機関
- 都会と自然のバランスが良いエリア
北九州市は、福岡県の北部に位置する都市です。県庁所在地ではない政令指定都市では、全国で第2位の人口を誇ります。
新幹線・空港・港があり、公共交通機関が充実しています。新幹線であれば、福岡県の中心部である博多まで約15分で行くことも可能です。
賑わいある小倉の街から自然豊かな平尾台まで、都会と自然のバランスが良いエリアです。2022年には大型のアウトレットモール「ジ・アウトレット北九州」も誕生し、ますます発展が見込まれるでしょう。
北九州市の魅力は、子育てがしやすい環境です。子育て支援の充実を示す次世代育成環境ランキングでは、政令指定都市部門で11年連続1位(2021年度)となりました。
田舎暮らしを満喫するなら『糸島市』
糸島市の魅力
- 海や山などの豊かな自然
- 高い交通利便性
- 魚介類や野菜など新鮮な食材の宝庫
糸島市は、福岡市の西側にあります。移住先として人気の福岡県のなかでも、とりわけ人気の高い地域です。
福岡市の中心部天神から、車でおよそ30分で到着します。またJR筑前前原駅からは、博多駅や福岡空港にも乗り換えなしでアクセスできる交通利便性が高い地域です。
イギリスの情報誌モノクルが2021年に実施した「世界で最も魅力的な小都市」ランキングで、糸島市は世界3位に輝きました。
糸島の最大の魅力は、海や山など豊かな自然に囲まれている点です。北側は玄界灘に面した美しい海岸線が広がり、南側には背振山系の山々が連なっています。田舎暮らしをしたい方におすすめのエリアです。
都会と田舎のいいとこどり『那珂川市』
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那珂川市の魅力
- 都会と田舎の両方を楽しめる
- 福岡市のベッドタウン
- 新幹線で博多駅まで8分300円で行ける
那珂川市は、福岡市の南側にあります。人口が5万人を超え、2018年に那珂川町から那珂川市になりました。
若者が多い街で、平均年齢は県内トップ3です。福岡市に比べ家賃が安く、ベッドタウンとして発展を続けています。
那珂川市の魅力は、都会と田舎の両方が楽しめる点です。
那珂川市の博多南駅には新幹線が通っており、福岡の中心地である博多までのアクセスが良好です。新幹線を利用すると博多まで片道料金300円で、わずか8分で到着します。
市の中心部には那珂川が流れており、南側には自然豊かな山々が広がっています。川遊びができる「中ノ島公園」や、グランピングが楽しめる「Glamping五感」など自然スポットが豊富です。
福岡移住はこう計画せよ!移住に必要な準備とスケジュール
ここまでは、福岡の魅力をお伝えしてきました。しかし、いざ移住をしようと思っても何から始めていいかわかりません。
そこで、具体的な移住計画の手順や注意点について紹介します
福岡移住のスケジュール
- まずは移住候補地をいくつか周ってみる
- 移住先・もしくは通える仕事を探す
- 移住支援金・学校や保育園など情報収集
- 移住先の家を決める
- 引越しや移住のタイミングを決める
①まずは移住候補地をいくつか周ってみる
まずは移住候補地をいくつかピックアップし、実際に訪れてみることです。とくに家族での移住候補地選びは、以下のポイントを参考にしてください。
移住候補地を選ぶポイント
- 最低限の年収を確保できる職場がある
- 医療機関が近くにある
- 教育環境が整っている
移住候補地の情報収集は、まずネットで探すといいでしょう。詳しく知りたい移住地が見つかれば、移住相談セミナーに行くことをおすすめします。
移住相談セミナーは、地域によって開催しています。福岡の移住相談イベントをチックしましょう。
ある程度まで絞り込めたら、実際に移住候補地を周ってみましょう。情報通りのこともあれば、思っていたことと異なる部分も見えてきます。
②移住先・もしくは通える仕事を探す
移住候補地が決まったら、実際の移住に向けて仕事を探していきます。
移住先での仕事探しは、ネットやハーローワーク、移住支援サービスの就職相談などを利用しましょう。
田舎での就職口は都会より少なく、条件の良い仕事が見つからない可能性もあります。しかし、最低希望年収はしっかりと確保できる仕事を選びましょう。
移住先でしか公開されていない求人などもあります。リモートで就活していてもなかなか良い求人に出会えない場合は、休みを利用して現地で仕事探しをしてみても良いでしょう。
③移住支援金・学校や保育園など情報収集
移住地によっては条件を満たせば、移住支援金をもらえる場合があります。
また家族での移住の場合、子供の教育・子育て環境は非常に大事なポイントです。家を決める前に市町村ごとの支援制度を確認しておきましょう。
④移住先の家を決める
仕事が決まり教育・子育て環境の情報を収集したら、家探しを始めましょう。ある程度場所が絞られてくるため、スムーズに家探しを進められます。
賃貸でも購入でも注意したい点は、値段が安いだけで選ばないことです。「交通の便が悪い」や「建物が古くリフォームの必要がある」などの問題点を抱えているかもしれません。
ネットで探してもなかなか見つからないときは、地元の不動産に話を聞きに行くと良いでしょう。地元のエリアごとの特色を理解しているため、ピッタリの家を探してくれます。
⑤引越しや移住のタイミングを決める
最後は移住のタイミングを決めます。引っ越しの際はバタバタするため、無理のない計画を立てましょう。
引っ越し・移住するときのポイント
- 引っ越し業者の予約
- 退職の旨を伝える(転職する場合)
- 荷造り
なかでも引っ越しにかかる費用は、時期によって大きく異なります。最も引越し費用が安い月は12月・1月、高い月は3月です。高い月は安い月に比べ、3万円~6万円ほど高くなります。
しかし転職や子供の転校を考慮すると、3月に移住することが最も良いタイミングです。
繁忙期は引っ越しの予約が取れづらかったり、役所の手続きが混み合ったりします。余裕を持った計画を立てましょう。
関連記事:【繁忙期も格安】福岡の安いおすすめ引越し業者8選|相場よりも格安で引越し!
お試し移住制度を活用してみるのもおすすめ
福岡県内のいくつかの市町村には、お試し移住制度があります。
「お試し移住施設」は各市町村が整備した住宅で、一定期間滞在し「ふくおか暮らし」を体験できる施設です。実際に地域での生活を体験でき、地域に住む人々や環境に触れることができます。
暮らしてみると、話を聞いただけではわからない良い点・悪い点を実感できます。移住をする前に、ぜひ活用したい制度です。
【感想】福岡に移住してよかったと感じるところ
筆者は九州の片田舎から福岡市へ移住しましたが、良かったと感じる点がたくさんあります!
福岡に移住してよかったこと
- 食べ物が美味しい
- 自然と都会のバランスが丁度よい
- 家賃が安い
- 交通の便が良い
- おしゃれなショップが多い
なんといっても福岡はご飯が美味しいです!博多ラーメン・もつ鍋・焼鳥など、有名な福岡グルメの本場の味が楽しめます。薬院・今泉エリアに多い、こじんまりとした個人店もおすすめです。
福岡市は、九州のみならず西日本を代表する都市です。都心部には、オフィスや大型施設が立ち並びます。しかし車で少し離れると、自然豊かな糸島市や宗像市もあります。都会と自然のバランスが丁度よい環境です。
福岡は、交通の便が良いです。都心部に福岡空港があり、博多駅・小倉駅などには新幹線も通るため、遠方へもスムーズに行けるでしょう。また地下鉄・路線バスも発達しており、近場の移動も問題ありません。
ただし福岡での生活が後悔やデメリットに感じることもある
一方で関東などから移住した方から話を聞くと、福岡での生活のなかでデメリットに感じる点もあるようです。よく聞くデメリットをいくつかご紹介します。
福岡移住のデメリット
- 給与が低い
- ライブ・イベントなどが少ない
- 車・自転車の運転が荒い
- ネットショッピングの送料の高さや配達に時間がかかる
多くの方にとって関係することは、給与が低い点でしょう。厚生労働省の令和2年度の都道府県別賃金調査によりますと、関東圏や関西圏に比べて福岡県の賃金は低いことがわかります。
また地方あるあるで、関東圏に比べるとライブやイベントが少なかったり、ネットショッピングでの不便さを感じることがあります。
関連記事:「福岡に観光地が無い」と言われる本当の理由を考えてみた
関連記事:【U・Iターン】福岡に仕事がないって本当?仕事がないと言われる理由と福岡への就職・転職について解説
まとめ|これからさらに発展する福岡にぜひ移住してみて!
福岡の魅力を紹介してきましたが、私自身は福岡市に移住して正解だったと思っています!都心部で便利な生活をしながら、都会に疲れた時はすぐに自然を感じることができます。
福岡はご飯が美味しい点や家賃が安い点など多くの魅力があり、移住先として全国的にも人気の県です。
さらに「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」といった大規模事業計画で、ますます発展が期待されています。
移住することは人生においても大きな決断で、迷っている方も多いと思います。まずは「福岡県 移住・定住ポータルサイト」などで情報を集めて、福岡の魅力を感じてみましょう!